いかにしてお金を借りるか。

私は半年間、児童福祉施設に事務員として派遣されていました。
そこの理事長は、幼少時、児童福祉施設にいた頃、養女として引き取られ、
自分と同じような境遇の子供達の世話をしたいという崇高な思いから、
その児童福祉施設を運営していました。

私の派遣されていた児童福祉施設は市内に何ヶ所もありましたが、
新しい施設を建設する計画が出来る度に、
銀行の融資担当の方が事務所にやってきました。

事務員の私が見る限り、自己資本というのは微々たるもので、
施設の建設資金及び運営資金の殆どが、銀行からの融資でした。

私は、ここまで多額のお金を借りてでも、
これからも児童福祉施設を作り続け、
自分と同じような境遇で育った子供の世話をしたいという、崇高な志を持った理事長を、
尊敬をしてはいましたが、
自分がもし理事長の立場になったとしたら、
銀行からの融資であるとは言え、
とても何億もの借金を抱えて、
毎日ニコニコ笑って生活などしていられません。

理事長がいつも言っていたのは、
「経営者なんて、いかに銀行から上手くお金を借りるかよ。」
私はその言葉を、ただ黙ってニコニコしながら聞いているしかありませんでした。

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